声明・申し入れ・意見書など

横浜市長あて緊急声明 2006年5月10日

中田市長は、
「横浜方式」終了という判断について
市民に対する説明責任を果たせるのか?

              
この「緊急声明」は、中田横浜市長が「横浜方式」終了の方針を決定したことを受けて、別紙「横浜市本人確認情報等保護審議会「答申」についての申し入れ」に添えて市長に送付したものです。

中田市長は、
「横浜方式」終了という判断について
市民に対する説明責任を果たせるのか?

2006年5月10日
反住基ネット連絡会

中田横浜市長が、「横浜方式」を7月には全員参加として終了することを決定したとの報道がありました。

 今回の市長の決定の基礎とされた横浜市本人確認情報等保護審議会の「答申」の内容については、別途、細かく批判する文書(申し入れ)を私たちは市長に届ける予定にしていました。
 今回の審議会「答申」の内容は、あまりにも政治的です。中田市長が「横浜方式」を採用した際に強く宣言した「コンプライアンス」と「アカウンタビリティ」を無視したものでした。私たちには、この「答申」から、中田市長が目指した「法の遵守」と「市民への説明」という基本政策−−市民に納得のできる説明を読みとることができません。  だから、この答申を基礎とした今回の判断は、中田市長の政治姿勢と明らかに矛盾しています。
 また横浜市が審議会に対して「住基ネットの全面参加を促したい総務省が『勇み足』で事実と異なる説明をした」ことを、そのまま伝えたのではないかとの指摘(朝日新聞横浜版 5月3日)もあります。そのような市の手続き的瑕疵があるとすれば、それに審議会「答申」が気づいていない以上「答申」の正当性は損なわれていると言わざるを得ません。

 私たちは、今回の審議会答申に基づいた中田横浜市長の決定が、以下の点できわめて不十分なものであることを指摘しておきます。

(1)「答申」の「総合的に見て問題はない」とする判断の論拠はきわめて薄弱であること。
 中田市長は、横浜市民に対して十分な説明責任を果たす必要がある。

(2)総務省の住基ネット調査委員会ですら、「問題はある」という認識で議論を進めていること。
 Winnyウイルスによる国・自治体からの個人情報の漏えいの実態を見ても、行政のシステム/ネットワークが「問題ない」といえる状態にはとうていおよばないことは明らかである。

(3)「個人情報が流出する事故は起きていない」ことは、市長の判断の根拠にならない。
 事故が発生していないとする根拠を、審議会も中田市長も示すことはできていない。「事故の報道がないこと」は「事故が起きていない」ことではなく、また「事故は起きない」ことでもない。

(4)社会保険庁への「本人確認情報提供拡大」にともなう、明らかな危険要因の増大について、審議会「答申」は何も検討していない。
 「国民年金・厚生年金の現況確認に住基ネットを使用するという国の計画」は、「自己のプライバシーが漏れること」についての市民の「不安や危惧」の現実的根拠を増大させるものであるが、審議会「答申」はこの問題を何ら考慮していない。